有機野菜ってどんな野菜?
最近では、正確に認識している人も多くなりましたが、
数年前までは農家の人でさえ有機野菜について間違った認識をしていました。
有機野菜の間違った認識とは、
牛フンや豚フン、稲ワラなどで作った有機肥料を使って
栽培した野菜が有機野菜であるという認識です。
本当の有機野菜は、有機栽培で生産された野菜のことです。
では、有機栽培とはどのようなものかというと、
一定条件の下で栽培し第三者機関が認証した野菜が有機野菜です。
有機野菜の認定マーク
↓ ↓
このマークが野菜の袋などに貼ってある物が有機野菜です。
栽培の一定条件は、世界各地で決まっており、日本での条件は次の通りです。
@周辺の田畑から水の侵入がないことと、農薬や化学肥料の
飛散がないように緩衝地帯をつくつるなど工夫がみられること。
水田の場合は、用水路に他の水田の排水や家庭排水が混入しないこと。
A農薬や化学肥料を3年以上使用していないこと
B農家はその期間の栽培記録を作成し、
様々な情報開示やサンプルの提出など認証会社への協力が必要です。
以上の条件をクリアしたと第三者機関の認証会社が
認めて初めて有機野菜といえるのです。
ですから、
環境の良いところで何十年も農薬や化学肥料を使用せずに栽培された野菜も、
厳密に言えば有機野菜ではありません。
第三者機関の認証が必要ということです。
ただ、この有機野菜の認証を取得している農家は非常に少ないのが現状です。
その理由は、認証会社の料金が高いからだと思います。
1件当たり30〜50万円位で、
現地調査の交通費や宿泊費などは別に請求されます。
そのため、小規模の農家にはとても払えません。
以前、私が調べたときには県内に民間の認証会社はありませんでした。
ただ唯一、私が住む綾町には有機認証機関があります。
町内の農家は数千円という低料金で認証を受けることができるので
素晴らしいことだと思います。
今、政府は食の安全を声高らかにうたいますが、
そうであれば、各都道府県に1ヶ所以上の認証機関を設置し、
低料金で厳格な認証を行うべきと思います。
一般的には、認証を受けていなくても3年以上農薬や化学肥料を使用しないで
栽培された野菜を有機野菜と呼んでいます。